Victor FR-6600

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「©黒物合体家電」全盛期を書く前に、序章として不可欠な存在がこいつデス!

fr-6600_catalog[1]
Victor FR-6600 1977年(昭和52年)4月発売 ¥32,800





さて、この機種には数々の枕詞が付きます・・・

FR-6600-CD1[1]

悲運の名機・・
最後のポータブルアナログ直読BCL・・
時空を超えたブレーク・・etc・・

FR-6600-AB1[1]

この枕詞を一つ一つ解説して行くと、この機種の全容が解ります。
先ず、「悲運の名機」の「名機」から・・
↑のカタログスペックにもある様に、日本ビクター50年の技術を結集させた
非常に性能の高い製品でした!

FM(長波)、MW(中波)は勿論、SW(短波)は4バンドで1.6~30MHzをフルカバー。
キャリブレーション発信装置とバーニア式スプレッド・ダイアルによってSWは10kHz
までの直読が可能。
又、BFOピッチコントロールによってCWやSSBが受信出来る本格派であり、
バス・トレブル独立トーン・コントロールに12cmスピーカー&出力2.2W。
更に、贅沢にオーディオフィルターを奢りビクターらしい音質面でも妥協のない性能を誇りました。

当時のポータブルアナログBCLの御三家、Sony ICF-5900(スカイセンサー5900)や
National RF-2200(クーガ2200)、TOSHIBA RP-2000F(トライエックス2000) にも
勝るとも劣らないどころか、完全に凌駕する程の性能を持ちながら何故「悲運」だったのか・・

FR-6600[1]
それを説明するには、時代考証が必要です。
ライバル達の発売時期、アナログからデジタルへの変遷時期・・
それが、謎を紐解く鍵となります。

簡単な年表を作ってみました。

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1973(昭和48)
4月 Sony ICF-5800(スカイセンサー5800)¥20,800発売。当時のBCLブームが更に過熱!

1975(昭和50)
3月 三菱ジーガム505  JP-505¥22,800発売。 三菱の名機が参戦!
4月 National RF-1150(クーガ115)¥26,900発売。「鉄仮面」参戦!
10月 Sony ICF-5900(スカイセンサー5900)¥27,800発売。 BCL史上最高の名機!

1976(昭和51)
6月 National RF-2200(クーガ2200)¥34,800発売。5900の永遠のライバル!クーガシリーズの終焉。
8月 東芝RP-2000F(トライエックス2000)¥28,900発売。東芝BCLの旗艦。御三家のひとつ。
9月 Sony CF-5950(スカイセンサー・ カセット5950)¥56,800発売。スカイセンサーシリーズの終焉。
時代は、アナログBCLからデジタルBCLへ。各社、開発を進める。
10月 Sony FX-300 (ジャッカル) ¥61,800発売。黒物合体家電のはしり。

1977(昭和52)
4月 Victor FR-6600 ¥32,800発売。
5月 National RF-2800(プロシード2800)¥49800発売。デジタルBCL1号機。
10月 Sony ICF-6800 ¥79,800発売。据置型受信機の体を成すBCLが主流に。

既に、時代は「ポータプルアナログBCL」のブームは去り、以前のアマチュア無線愛好家の
もとに戻っていった。

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v197709-1[1]

歴史を見ると、1976(昭和51)年の上期に「ポータプルアナログBCLブーム」は終焉を迎えています。
8月に、東芝RP-2000F(トライエックス2000)がギリギリ間に合い、ブームの余熱の恩恵で
販売台数を伸ばし、後に御三家のひとつとされましたが、残念な事にFR-6600は完全に
遅きに失したのです・・・明らかにVictorのマーケティング戦略ミスでした。

SDIM0728
SDIM0728 posted by (C)Vさん

ライバル(スカイセンサーやクーガ等)を研究し尽くし、満を持して世に放った筈でしたが、
その時ライバル達は、もはやその姿さえありませんでした。
それどころか、翌月にはNationalから初の「デジタルBCL機」が発表されます。

SDIM0737
SDIM0737 posted by (C)Vさん

下火になったポータブルアナログBCLブームの時代、ひっそりとその姿を消したのです。
それが、「悲運」の解釈デス。

SDIM0738
SDIM0738 posted by (C)Vさん

さて、最後のポータブルアナログ直読BCL・・の解説をしますと・・・

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SDIM0739 posted by (C)Vさん

全くの「時代錯誤的登場」で、市場に受け入れられなかったFR-6600。
この失敗に懲りたのか、日本ビクターはその後BCL受信機の製造から手を引いてしまいます。
偶然にも、我が国のポータブルアナログ直読BCL最後の機種ともなりました。

SDIM0740
SDIM0740 posted by (C)Vさん

そして、時空を超えたプレーク・・・ですが・・

SDIM0730
SDIM0730 posted by (C)Vさん

この機種が初めて脚光を浴びたのが、発売から35年以上経った現代ナノデス・・

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SDIM0732 posted by (C)Vさん

昭和30年代後半~40年生まれ世代が余裕が出来て、昔、手に届かなかったBCLを収集する・・
という僅かなブームの中で、その性能の良さを再発見されたのデス。

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SDIM0735 posted by (C)Vさん

当時全く売れなかった為現存する物も非常に少なく、それが逆に「希少価値」を生み出し
その世界で珍重される様になったのです。
又、我が国最後のポータブルアナログ直読BCL・・が、その人気に更に拍車をかけたのでした。

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SDIM0736 posted by (C)Vさん

「幻の名機」・・とさえ呼ぶマニアもいる程デス。
スタイルの好みは分かれるものの、スペックでは日本一のポータブルアナログ直読BCLでしょう!
そして、何と言っても音響専門メーカーの面目躍如たるその音質の良さ!!

SDIM0734
SDIM0734 posted by (C)Vさん

それが、このVictor FR-6600なのです。



あ、何故、黒物合体家電の序章に相応しいか?って??
それは、こいつの失敗を教訓としたVictorの反撃があるからナノデス・・・

つづく。爆!

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